3008の安全性の高さについて考える、の2回目。
「各論」に移りましょう。
まず何といってもわかりやすい安全装備、と言えば「エアバッグシステム」です。
3008には6つのエアバッグが「標準装備」されております。
フロントシート2席には、前面からのダメージを軽減するエアバッグがそれぞれ備わっております。
さらに、フロントシートのドア側側面には、胸部と骨盤を保護する「サイドエアバッグ」が、やはりそれぞれ備わっております。
また、フロントシートおよびリアシートの乗員の頭部を保護する「カーテンエアバッグ」が備わっております。名称の通り、いわゆる「Bピラー」から横方向に展開するシステムです。
数の多さが全てではないとは言え、3008の「6エアバッグシステム」は標準装備であり、グレードによって装備が割愛されていたり、工場オプションではないところにプジョーの安全への取組みが見てとれます。
正確には「SRSエアバッグシステム」と呼称されます。この「SRS」の部分が、エアバッグシステムの特性を実に良く表現しております。
S ・・・Supplemental
R ・・・Restraint
S ・・・System
「補助的拘束装置」と訳されておりますね。
この「補助的」がポイントです。
「エアバッグ」はあくまで「補助的」なものであり、シートベルトを正しく装着して初めて有効な安全装置です。
「シートベルトをしていたらもしかしたら」・・・といった事故事例をよく見聞きするかと思います。
「エアバッグ」+「シートベルト」で100点満点、じゃあどちらかを忘れると50点ってことか、と考えるのは早計。
エアバッグが備わっている自動車では、衝突事故に遭った場合、皮肉にもそのエアバッグが原因で身体に大きなダメージを被ることがあります。
シートベルトを正しく装着していないと、エアバッグは凶器にもなり得るのです。衝突の衝撃で身体は前方向に押し出されます。にも拘らずエアバッグが急速に展開し、逆の方向に大きな力が加わります。結果、内臓や頚部に大きなダメージを受けることがあるのです。
せっかくの「6エアバッグシステム」の効能が最大限発揮されるように、全ての乗員の方はどうか「正しく」シートベルトを装着されてください。
3008は、フロントシートになんと5点式のシートベルトを採用しております。
もちろん、胸部と骨盤をしっかりと拘束する「プリテンショナー」と、衝突時に胸部へのダメージを軽減する「フォースリミッター(ロードリミッター)」も当然備わっております。
乗員の方の身長・体格に合わせて、次の手順でシートベルトを装着してください。
・シート脇のバックルに「カチッ」と音をさせてベルトを固定してください。
・ベルトが捩れていないか確認してください。
・鎖骨の中央にベルトが触れているかどうか確認してください。運転席であれば、右の鎖骨の中央にベルトが触れます。必要があれば支点の位置を調節してください。
・腰ベルトを腰骨にあたるように下方向に調節してください。調節前のベルトは大抵の場合「へその位置」にあります。
・最後にベルトを上方向に引き上げ、弛みを取除きます。
・ベルトの圧を身体に少し感じる程度が正しい状態です。
※クリップなどでベルトを弛ませておくことは大変危険です。
では、安全運転で「いってらっしゃい」