根っから文系の私が、3008のハードをご案内。多分に情緒的なところはご容赦ください。
今回は、「DRC(ダイナミック・ロール・コントロール・システム)」のこと。
「Roll」 乗り物等が前後方向を軸として回転すること・・・
プジョー3008には、秘密の「第3のショックアブソーバー」が備わっております(こんなレベルの理解だ)。
リア・サスペンション内の左右のショックアブソーバーの油圧回路の中ほどにこの「第3のアブソーバー」が設けられています。この仕組みは浮動ピストンと油圧補正タンクで構成されており、カーブに進入した時など片側に荷重がかかる場合に、左右アブソーバー内の油圧をセンターモジュールで制御します。
片側のサスペンションが縮んだ時、反対側が伸長してバランスをとることで、運転者が意図しない車体の動きをできるだけ少なくします。
また、直進の際にも「第3のショックアブソーバー」は活躍いたします。左右のダンパーの油圧をセンターモジュールのピストンが吸収することで、安定した走行と乗り心地の良さを実現しているのです。
3008の車体後部、リアサスペンションをご覧になってみていただきたい。左右のトレーリングアームを繋いでいる部分に「おかしなもの」が付いています。断面がU字状になっているその内側に、例えれば「茶筒(←この辺が文系)」のようなものが水平に備わっています。これが「第3のショックアブソーバー」です。
「第3のアブソーバー」の内部は、空気のエリアとオイルのエリアに分かれています。
車体後部が浮き上がるような動きをすると、「第3のアブソーバー」から左右のアブソーバーへオイルが移動し、沈み込むような動きの時はその逆の移動をいたします。この時、センターモジュールの内部は大忙しです。車体の上下動に伴ってオイル量が増減いたします。オイルが増えた時には空気が圧縮され、逆に減った時には膨張することになります。
(茶筒→緑茶→狭山茶→埼玉特産)
車体が傾いた時(カーブに進入した時)には、「第3のアブソーバー」の中で、傾いた側から逆側へオイルが移動します。回路中のオイルの総量は変化しないので、傾いて縮んだ側の逆側のアブソーバーは半ば強制的に伸長させられることになり、車輪の接地性が高まります。果たしてロールの発生が抑えられるという理屈です。
クロスオーバー型の3008には実にうってつけのメカニズムと言えましょう。
さて、ご説明もこの辺りが文系の限界でございますので、みなさまには実際に試乗車でお試しいただきたいと存じます。
左右それぞれのショックアブソーバーの動きを、間に入って調整する・・・
ああ、なんて面倒な・・・
結論 DRCとは「中間管理職」である!