今回は「インストゥルメントパネルに配された「トグルスイッチ」をご紹介いたします。前回、「ヘッドアップディスプレイ」を操作する際にも登場しております。
この「トグルスイッチ」は、何を隠そう・・・「スイッチ」です。それ以上でも以下でもございません。
最近の自動車には用いられる事が少なくなったこの「トグル」式。見ようによっては古臭くお感じになる方もいらっしゃるのでは。では、なぜに3008は敢えてこの方式を採用したのでしょうか。
インストゥルメントパネル中央やや上部、エアコン送風口の下の操作性の良い場所にこのスイッチは配されています。
さらに、トグルスイッチの先端にはメッキが施され反復操作への耐久性を高めております。
7つのスイッチが横1列に並んでおります。左半分はヘッドアップディスプレイ、中央はハザード、右半分は車間距離警告等をそれぞれ担当しています。
頻繁な微調整を必要としない操作が殆どですから、「トグル」式はある意味理に適っております。とは言え、「プッシュ」式でも「ロータリー」式でも充分に機能は果たします。
再び、なぜに3008は敢えてこの方式を採用したのでしょうか。
それは、「カッコいい」からです(私見)。
イメージは航空機の操縦席(コックピット)。計器類が室内の壁一面に据付けられているさまをご想像されてください。3008を道路に出すのは、即ちジェット機を離陸させるのと一緒なのです(気持ちは)。行き先は「シャルル・ド・ゴール」空港なのです(気持ちは)。適度な閉塞感は、時に気分を盛り上げてくれることがあります。
「カッコいい」
バカバカしく聞こえるかとも思いますが、自動車にとって存外大事な要素だと私は考えます。実用品でありながら奢侈品でもある自動車の、ここが難しくも楽しいところ。
「安全、快適」に自動車に乗っていただくことはもちろん大事。さらに「気分よく」乗っていただくこともまた大事。
たかだかスイッチひとつが、個性的なインテリアの演出に大いに役立っているのです。さりげないレトロ感を醸し出しているのです。居心地が良いのです。
そして、今日も気分よく運転できるのです。