ナンバーの話、6回目です。
その6、ナンバーの色のこと
「白地に緑文字、当たり前だろ。」
おっしゃる通りです。日本のプジョー車のほぼ100パーセントは白×緑のナンバーをつけています。ところが、街を見ると緑地に白文字のナンバーをつけた自動車が走っています。どうやらタクシーやバス、トラックなどの商用車らしいのですが、さてこのナンバーの色の決まりはどうなっているのでしょうか。
答えはシンプルです。白×緑は自家用、緑×白は事業用の自動車なのです。
「いや、おいらの会社の社用車は白いナンバーだったぞ。」
ご説明が足りませんでした。法令に規定されている「事業用」とは、「許可を受けて有償で旅客や貨物を運送する自動車のこと(一部は認可)」です。従って、企業が所有して自らが使用する場合は「自家用」なんですね。
路線バスも観光バスも、タクシーもハイヤーも、運送会社のトラックも、誰もが一度はお世話になる霊柩車も、みんな緑×白のナンバーです。で、白いナンバーのタクシー・・つまり許可を受けていない・・「白タク」となります。
「緑ナンバー」は、許可を受け必要な保険にも加入している事業者の証明なのですね。
さらに、軽自動車の場合は黄×黒が自家用、黒×黄が事業用(旧規格のものを除く)と決まっております。赤帽さんの軽トラがそうですね。
さて、ちょっとまじめな話。平成18年に「道路運送法」が改正され、極めて例外的に白ナンバーでも有償で旅客を輸送することができるようになりました。過疎地域、交通空白地域(公共交通機関が未整備な地域)、また身体障害者の方や介護を要する方向けの旅客輸送に限って、あらかじめ登録を受けた市町村等やNPO法人等の団体が、それを行うことを許されています。背景には、バス路線や地方鉄道等の交通インフラがどんどん縮小されている事実があります。
自らハンドルを握って、好きな時に好きなところへ自動車を走らせることができる。ありがたいことなんだな・・と思われませんか。